力こそパワー。正義こそジャスティス。〜ジャスティスリーグ(2017)〜
ジャスティスリーグ(2017)
前作「ジャスティス誕生」(ワンダーウーマンもカウントしたら前々作)での
ドゥームズデイとの戦いにより
スーパーマンは命を落とし
絶対的なヒーローを失った世界は混乱に陥る。
地球だけでなく宇宙からの侵略も
激化するなか残されたバットマンは
スーパーマン亡き世界を守るため
悪に対抗すべくヒーロー集団
「ジャスティスリーグ」を結成すべく
世界に散らばる能力者達が「メタヒューマン」へ
スカウトを始めるのだった。
DCヒーロー達が沢山登場する本作では
アベンジャーズシリーズと同様
いわば「てんこ盛り系作品」であり
人智を超えた恐るべき能力を持った
メタヒューマン達の活躍がきらりと輝く。
ワンダーウーマンの美と強さを兼ね備えた魅力。
他のメンバーと交わろうとせず
一匹狼(魚?)であろうとする
アクアマンのニヒルさ。
孤独だったフラッシュの
ヒーローとしての自覚の芽生え。
容姿にコンプレックスを抱えた
サイボーグがジャスティスリーグ加入により
閉ざした心の氷が溶けてゆく様。
あとは大金持ちのバットマン。
それぞれの魅力が眩しく
以降のキャラクターが主役となる
ユニバース作品が楽しみでしかたがない。
しかし今までわかっちゃいたが
本作にて確信に変わったこと。それは
スーパーマン強すぎな。
力こそパワー。
正義こそジャスティス。
もちろんこれまでの
マンオブスティールから
ジャスティス誕生まで
チート級の能力を見せつけられたのだが
終盤に彼がジャスティスリーグへ加勢した際には
観ていた誰しもが思っただろう。
「あ。この映画終わったな。」
全くその通りである。
クライマックスの戦いでは
ぼくたちの期待に応えるように
スーパーマンはあっという間に
敵をやっつけてしまうのだが
あろうことかスーパーマンが
本作のラスボスでもある
ステッペンウルフに与えた攻撃というのが
数えると実に7回であり
そのうちしっかりとグーで殴ったのは
たったの4回でしかない。
たったの4回のグーで世界を恐怖の底に陥れたステッペンウルフを
ログアウトさせてしまうのだ。
クライマックスからエンドロールにかけて
「えっ!?こんだけ!?」と思ったぼくが
巻き戻したり一時停止しながらカウントしていった彼の雄姿は以下の通りである。
さあその省エネぶりを -.
一緒に振り返っていこう。
【ROUND:1】
ログイン時の「かまし」で殴る。
一発目から流血するなんとも
情けないステッペンウルフ。
【ROUND:2】
必死になったステッペンウルフの攻撃を
ニヤニヤしながら避け
ニヤニヤしながら殴る。
スーパーマンはここから
街の人たちを助けに行く。
ラスボスのステッペンウルフには
もう興味がなくなり放置。
【ROUND:3】
街の住民を救出し終わったので再ログイン。
帰ってきたせっかくついでに殴っておく。
【ROUND:4】
無抵抗状態のステッペンウルフを
とりあえず申し訳程度に殴っておく。
【ROUND:5】
だんだん殴ることにも飽きてきたので。
ここでビームでも撃っとく。
【ROUND:6】
ポイっと投げる。もはや殴りもしない。
【ROUND:7】
追い詰められたステッペンウルフを見て
「せや!!今回まだ一回もコレつこてへんわ!!」
って意味で冷たい息を吹きかけておく。
以上。
信じられへん。
太古の地球侵略の際には
地球上のあらゆる種族の連合軍を以ても
撤退までに追いやることがやっとであった
悪の化身ステッペンウルフに この省エネ加減である。
たったのこれだけで制圧するのである。
2度ほど殴っておいた後では
「あとは任せたで。ほな。」と
戦線離脱する余裕のスタンスは
そりゃ彼一人が不在なだけに
全宇宙が混乱するのは無理もない。
本作でスーパーマンが戦う姿を観られるのは
クライマックスの上記4回のグーパンチと
復活の際に束になったジャスティスリーグを
ぶっちめていくシーンの計2度ほどであり
これだけ限られた登場シーンで
圧倒的な力と存在感を見せつけた彼は
やはり原点かつ頂点に立つ
ヒーローのなかのヒーローなのである。
前述したが勿論スーパーマンだけでなく
他のジャスティスリーグの仲間達も
最高にクールなので
これまでは「マーヴェル派」と言って
さほどDCEUに注目していなかったのだが
これを機にしっかり追いかけていこうとおもう。
ワンダーウーマン1984まであと3つ観なきゃ。
ザ・フラッシュは2022年か。
うーん。楽しみ!
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